貸金業者に過払い金を返還させる具体的方法と、それをする場合の注意点は何ですか。
- (1) 貸金業者に開示させた取引経過を、利息制限法の制限利率で引き直し計算をし、過払い金額がわかったら、 貸金業者に過払い金を返還するよう書留郵便で請求書を郵送します。
請求書の書式は以下を参考にしてください。

しかし、貸金業者が、そのような書面を出したとしても、簡単に返還に応じてくれません。弁護士や司法書士が任意に返還交渉しても、返還してくれる貸金業者は少ないのですから、取引していた本人が請求しても、返還に応じてくれる貸金業者は、ほとんどないでしょう。
したがって、請求書に記載した返還期限を経過したら、訴訟を提起するのが、過払い金回収の早道です。
訴状作成のポイントなどは、質問10で説明します。 -
- 例えば、青森に住む人が住所地の管轄裁判所に過払い金請求の訴訟を起こしたところ、被告の貸金業者が、契約書で本店所在地である東京を管轄裁判所にしているとして、移送申し立てをすることがあります。
これについては、民事訴訟法17条の類推適用で移送申し立てを却下した判例などがありますので、十分反論できますが、移送申し立てをされたら、過払い金訴訟を得意とする弁護士などに相談されるのがベターです。 - 以前と比べると、かなり少なくなりましたが、「みなし弁済」を主張し、過払い金はないと主張する貸金業者もないわけではありません。
「みなし弁済」が認められる事案は、ほとんどありませんが、反論するなら、過払い金訴訟を得意とする弁護士などに相談されるのが、ベターです - 毎回の返済について、契約で決めた返済期日よりたびたび遅れて返済していた場合、貸金業者が期限の利益を喪失したとして、遅れた日以降から遅延損害金利率で引き直し計算した計算書を出し、原告主張の過払い金額を否定する場合がまれにあります。
遅延損害金利率は、以下のとおりですから、この利率が適用されると、かなり数字が違ってしまいます。
貸金業者から、期限の利益の喪失を主張され、過払い金額の大幅減額を主張されたら、過払い金返還請求を得意とする弁護士などに、相談された方がよいでしょう。 - 利息制限法の引き直し計算方法で、貸金業者が反論してくることがあります。
質問4で説明しましたが、引き直し計算方法で見解が対立しているところがあります。したがって、この場合も、過払い金請求を得意とする弁護士などの専門家に相談された方がよいでしょう。 - 消滅時効の主張や、悪意の受益でないとの主張をされた場合も、過払い金請求を得意とする弁護士などに相談された方がよいでしょう。
- 例えば、青森に住む人が住所地の管轄裁判所に過払い金請求の訴訟を起こしたところ、被告の貸金業者が、契約書で本店所在地である東京を管轄裁判所にしているとして、移送申し立てをすることがあります。
こうしてみると、自分(本人)で訴訟などできないと思われるかもしれません。
しかし、以上のような争点がない事案もあります。
また争点があっても、弁護士や司法書士に依頼すれば、成功報酬を返還額の20%から30%位払わなければならないのです。
したがって、時間的余裕のある方が本人訴訟をしてみたところ、貸金業者の主張する過払金額が、自分の請求した過払い金額の7割から8割位だったなら、弁護士などに依頼せず、貸金業者と裁判上の和解をするのも、一つの解決方法です。
弁護士や司法書士の場合、訴訟提起中に、裁判所とは関係なく貸金業者と和解契約をすることがあります。この和解契約には、裁判上の和解と異なり債務名義がないので、和解するにあたり、過払い金を受領した後に訴訟を取り下げる約束にするなどの注意が必要です。
本人訴訟なら裁判上の和解が無難でしょう。裁判官や司法委員が、下記のような定型的な和解条項を作成してくれることが多いからです。
![和解条項[一括払いの例]](images/index_ph003.gif)










